ゲームプランナーとは?仕事内容や年収を現役ゲームプランナーが徹底解説

ゲームプランナーとは?仕事内容や年収を現役ゲームプランナーが徹底解説
悩む人

ゲームプランナーってどんな仕事だろう?

このような悩みに答えます。

本記事の内容
  • ゲームプランナーとは
  • ゲームプランナーの仕事と役割
  • ゲームプランナーに必要なスキル
  • ゲームプランナーに求められる人物像
  • ゲームプランナーの年収
  • ゲームプランナーについてよくある質問
この記事を書いた人
プロフィール

この記事を書いている私は現役ゲームプランナーです。

2021年11月現在は、人気スマホゲームのディレクターをしています。

「ゲームプランナーに興味があるけど、どこを調べても仕事内容が曖昧」

ゲームプランナーは所属企業、担当タイトル、プロジェクト規模によって仕事内容が異なるため、人によって認知がバラバラです。

本記事では、ゲームプランナー歴5年かつ、複数社、複数タイトルを経験した私が、ゲームプランナーとは?ということから、仕事内容や必要なスキルなど基本的な情報を中心に紹介します。

所属した企業3社、5タイトルの共通事項を中心に扱うので、本質的な内容です。

「ゲームプランナーという職種に興味があるけど、これから調べる」という方は、本記事を読むことで一気に疑問を解消できますよ。

目次

ゲームプランナーとは?

ゲームプランナーとは、ゲームに関する企画全般を行う仕事です。

しかし、昨今では企画をするというよりも、担当タイトルの売上を上げることが主な仕事になりつつあります。

なぜ企画から運用メインの業務へ?

結論、ゲーム自体のクオリティが求められるようになり、1タイトルあたりの制作費が格段に上がったからです。

そのため、頻繁にゲームを作ることがなくなり、1度作成したタイトルを長期運用して元を取るようなビジネスモデルが浸透しました。

学長

1タイトルあたり10億円以上、作成期間も3年以上かかるんじゃ。

フルボイスや3Dは当たり前、クオリティが一定の水準に満たないゲームは見向きもされない時代です。

開発コストはもちろん、人員と期間も膨大に必要なことから”ゲームを企画する”こと自体が激減。

さらに、1度リリースしたタイトルは開発費の回収を行なった上で、利益も上げなければなりません。

つまり、長く愛され続けるように安定した運用が求められ、ゲームプランナーはその業務を中心に担うようになりました。

もうゲームプランナーは新ゲームの企画を行えないのか?

夢を壊すようで悲しいですが、極めて難しいです。

人生単位なら経験可能ですが、新ゲーム企画を業務の中心とすることは難しいでしょう。

今後、ゲーム業界にはARやVRといった最先端技術が合流すると予想されています。

これらを踏まえると、さらにゲームは高級化し、新ゲームの企画をする機会はさらに減っていくことが考えられます。

もちろん、会社の規模や経営戦略にもよるため、新ゲームを多くリリースする会社に転職を目指すのもひとつの手です。

学長

新タイトルの企画狙いで、スタートアップやベンチャー企業に就職するのもひとつの手じゃ。

ゲームプランナーの仕事と役割

ゲームプランナーの役割は、企画運用の2つです。

ゲーム企画

  • 新ゲームタイトル企画
  • ゲーム内イベント・販売物企画
  • オフラインイベント企画

タイトル運用

  • プロジェクト推進
  • データ作成
  • デバック
  • 仕様書作成
  • KPI分析
  • シナリオ作成
  • ボイス台本作成
  • SNS運用
  • お問い合わせ対応
  • Webサイト運営
  • イベント運営

ゲームプランナーの業務範囲は広く、会社規模によっては、SNSやWebサイト運営を行うこともあります。

新ゲームを企画することは極めて少なく、基本的な業務は以下通りです。

基本的な業務の流れ

  1. イベント企画
  2. 自身で企画したイベントのプロジェクト立ち上げ
  3. プロジェクト推進
  4. イベントリリース
  5. 効果計測
  6. データ分析のうえ共有

これらを行いつつ、それぞれの担当雑務をこなすのが一般的です。

学長

1年目は問い合わせ対応やデータ作成など、地味で根気のいる作業を任されることが多いんじゃ。

ゲームプランナーに必要なスキル

ゲームプランナーに必要なスキルや資格はありません

しかし、持っていると活躍できるスキルはあります。

活躍できるスキル

  • 分析力
  • タスク管理力
  • 論理的思考能力

それぞれ解説します。

活躍できるスキル①:分析力

企画をする上で最も活躍するのは分析力です。

勘違いされがちですが、企画は閃きや天才的な発想から生まれるわけではありません。

むしろ、何の根拠もない企画が許されることはありません。

企画において1番大事なのは根拠。そして根拠を出すために必要なのが分析力です。

(例)クリスマスイベントの場合

  1. 過去のクリスマスイベントを分析
  2. 分析結果を元に企画
  3. 企画共有
  4. 質問に対して過去イベントの分析結果展開
  5. 企画承認

過去の結果とトレンドを分析して提案できれば、一流のゲームプランナーといえます。

プランナーは一緒にプロジェクトを推進するデザイナーやエンジニアも説得する必要があるので、各セクションに納得してもらうためにも分析力は必須です。

活躍が見込めるスキル②:タスク管理力

ゲームプランナーは仕事の性質上、常にマルチタスクです。

ひとつのイベントしか担当していない場合でも、多くセクションと連携をとり、各々に指示を与えなければいけません。

そのため、タスク管理能力が高いプランナーは仕事捌きや納期の管理に秀でるため、プロジェクトを滞りなく推進でき、現場で重宝されます。

活躍が見込めるスキル③:論理的思考能力

ゲームプランナーは各セクションへ企画や仕様を説明する際、論理的に説明をして納得してもらう必要があります。

デザイナーやエンジニアに感覚で企画・仕様を説明しても理解してくれないどころか、「もっといい方法があるのではないか?」と反発されることも珍しくありません。

そこで、データを分析した結果から生まれた企画・仕様であることを論理的に説明する力が求められます。

ゲームプランナーに求められる人物像

活躍しているゲームプランナーの共通点は以下の3つです。

  • 外交的
  • トレンドに敏感
  • ゲーム愛

それぞれ解説します。

求められるもの①:外交的

意外かもしれませんが、ゲームプランナーは外交的な人ほど活躍する傾向があります。

理由は、ゲームプランナー同士はもちろん、デザイナーやエンジニアとコミュニケーションを取りながら仕事をするのが基本だからです。

素晴らしい仕様を考えたり、魅力的なイベントを考えたとしてもコミュニケーションがなければプロジェクトを推進していくことはできません。

企画や仕様をわかりやすく伝え、コミュニケーションを持ってプロジェクトを推進していくのが良いゲームプランナーの条件です。

求められるもの②:トレンドに敏感

トレンドを把握しているゲームプランナーは重宝されます。

なぜなら、ゲームはエンターテイメントということもあり、トレンドに大きく左右されるからです。

3年前と今では流行っているゲームが大きく異なりますよね。

トレンドに敏感な人は時代に合ったゲームやイベントを提案できるため、重宝されます。

求められるもの③:ゲーム愛

ゲームプランナーは仕事中はもちろん、プライベートもゲーム漬けになるため、ゲーム愛がなければ苦痛に感じるかもしれません。

新しい企画やイベントを考えるためにはトレンドを抑える必要があるため、必然的にプライベートでも競合他社のゲームをプレイする必要が生まれます。

例えば、格闘ゲームを企画したとしましょう。

自身では「面白い、売れる!」と考えていても既に市場にあり、実はさほど売れないゲームと類似していたりします。

面白いゲームや企画を考えるためには、世に好まれるゲームの傾向を理解する必要があり、そのためにはゲームをプレイするしかありません。

ゲームプランナーの年収

ゲームプランナーの年収は、平均年収は250〜500万円ほどです。

※マイベビクリエイターの求人から参照

1年目のゲームプランナーの平均年収は以下の通り。

  • 未経験者:250~350万円
  • 実務経験者:350~500万円

もちろん、実績があれば年収800万円を超えるゲームプランナーも存在します。

学長

プランナーからディレクターなどにキャリアアップしても年収は上がるぞい。

また、ゲーム会社の多くは年功序列ではなく、実力主義であることも特徴です。

勤続年数を重ねるだけで昇給することは難しく、会社の売り上げに貢献したり、ヒット作品を生む必要があります。

筆者の周囲でも、同期の未経験入社にも関わらず、年収が100万円以上異なる方も存在します。

ゲームプランナーについてよくある質問

最後に、ゲームプランナーについてよくある質問をまとめました。

質問①:ゲームプランナーってきついの?

ゲームプランナーは給与水準と労働時間が平均的であることから、特別きつくはありません。

しかし、世の中で「ゲームプランナーはきつい」という風潮があることも事実。

実際に、7〜8年前のスマホゲーム立ち上げ時期は激務だったと先輩方から話を聴くこともあります。

2020年11月現在では、働き方改革の影響やゲーム業界全体として利権争いも終わったため、落ち着いています。

質問②:ゲームプランナーのキャリアプランは?

ゲームプランナーのキャリアプランは以下の3つが主流です。

  • ゲームプロデューサー
  • ゲームディレクター
  • プロジェクトマネージャー

いずれも需要が高く、ゲームプランナーと比較すると年収も跳ね上がります。

質問③:ゲームプランナーは高卒でもなれる?

ゲームプランナーは高卒でも、就職可能です。

大手企業は実績を重視する傾向が強いため、まずはベンチャーや中小企業で経験を積むのがおすすめです。

もし、社会人経験がないようであれば、デバックやスクリプト作成といったアルバイトから正社員登録を目指すのもいいでしょう。

質問④:ゲームプランナーになるために企画書を書いたほうがいい?

ゲームプランナー転職前に企画書を書ける必要はありません。

Officeやビジネスメールなど、社会人として基本的なスキルを身に付けておけばOK。

まとめ:ゲームプランナーとはゲーム会社の総合職みたいなもの

ゲームプランナーは元々企画職でしたが、時代に合わせて担当タイトルの全てを担う総合職のようなものになりました。

「ゲームの企画だけをしたい」という思いでゲームプランナーになると、想像とのギャップに苦しむことになるでしょう。

実際に弊社でも、「想像と違った」と早期退職される方も珍しくありません。

ゲームプランナーへの転職を検討している方は、現代のゲームプランナーについて深掘りして調査することをおすすめします。

学長

インターンやアルバイトで経験してみるも、ひとつの手じゃ。

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